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2025.01.10 10:30

AIブームで急拡大の「GPUレンタル」の新興25社、合計3兆円を調達

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さらに、小規模なプレイヤーとしては、エヌビディアのチップの小規模クラスターを組み立てるRunpod(ランポッド)や、休止状態のデータセンターを仲介するFluidstack(フルーイッドスタック)が挙げられる。

「低価格」でAI企業を魅了

GPUレンタルのスタートアップは、アマゾンのAWSやオラクルのようなホスティング分野の大手を大きく下回る価格設定によって顧客を魅了している。Coreweaveの場合は、エヌビディアの主力GPUであるA100へのアクセスを時間あたり2.21ドルで提供しているが、この価格はAWSの5.12ドルの半分以下だ(ただし、AWSは長期契約で大幅なディスカウントを提供している)。
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「アマゾンがEコマースのウォルマートだからといって、クラウドコンピューティングでもそうだとは限らない。むしろ高級百貨店のニーマン・マーカスに近い」と、Vultrのカードウェルは指摘した。

この分野のスタートアップが価格を低く抑えられるのは、大手が好むような追加のサービスやソフトウェアをバンドルしていないからだ。大手の場合は、コンシェルジュ的なサービスを好むが、AIスタートアップの場合は、単に安価なGPUを求めていることが多い。

さらに、これらの小規模なスタートアップは、エヌビディアやAMDのようなチップの製造元から出資を受けているため、GPUの入手を有利に進めることが可能だ。エヌビディアはCoreweaveを支援しており、AMDはVultrを支援している。そして、GPUの供給不足によってマイクロソフトやオラクルなどの大手は、このようなスタートアップに頼らざるを得ない状況となっている。マイクロソフトは、直近の決算発表において、チップの供給不足を理由にデータセンター事業の成長スピードが低下しかねないと警告していた。

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Coreweaveは、昨年だけでデータセンターを14カ所から28カ所に倍増させており、今後の5年間に向けた100億ドル(約1兆5800億円)の契約をマイクロソフトと結んでいる。また、オラクルもテキサス州にあるCrusoe AIのデータセンターをリースするための34億ドル(約5400億円)の契約を結んだと報じられた。

避けられない「淘汰」

それでも、この分野のスタートアップは課題を抱えている。資金調達はその1つで、ビットコインマイニングのノウハウを、GPUや顧客データの管理に活かせない小規模なチームも存在する。「産業用の倉庫を建てるのと5つ星ホテルを建てるのは全く違う」と、ある専門家は警告した。

AIチップの需要がやや減少しているという兆候もある。一部のスタートアップは、昨年9月以降に価格を最大3割引き下げており、業界向けの掲示板にGPUレンタルの広告を掲載している企業もある。

さらに、エヌビディアの高性能かつエネルギー集約型の新型チップが市場に投入されることで、大規模なGPUレンタル企業が優位に立つ可能性が高い一方で、小規模プレイヤーにとっては、借り入れに依存する事業拡大と、より効率的なチップの普及による供給過剰が苦境につながる可能性がある。

「この分野で1つはっきりしていることは、多くのスタートアップが、いずれは破産に追い込まれることだ」と、調査企業SemiAnalysisのパテルは語った。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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