株価パフォーマンスと目標株価
過去3年間のアマゾン株の年間リターンは、2021年に2%、2022年にマイナス50%、2023年に81%となっており、S&P500種株価指数の年間リターンよりも変動が大きかった。近年、アマゾン株には妥当なバリュエーションが付けられるようになった。同社は歴史的にPER(株価収益率)がマイナス、もしくは3桁という高い倍率で取引されてきたが、そのバリュエーション指標は改善しつつある。同社の株価は現在、2025年における予想利益の約35倍で取引されている。
今後、収益の伸びは鈍化することも予想されるが、アマゾンの利益率は明らかに上昇傾向にある。アマゾンは効果的なコスト管理戦略を実施するほか、より慎重に人材採用を進めており、その結果として業務効率が高まっている。前四半期、アマゾンのクラウド部門は104億ドル(約1兆6000億円)の営業利益を計上したが、これは前年同期比50%増という驚くべきもので、収益の成長率である19%を大きく上回った。アマゾンは設備投資戦略にも手を加えており、低収益の電子商取引インフラへの支出を削減する一方で、AIの需要増に対応する技術インフラへの支出を倍増している。
現在の株価である227ドルは、私たちの目標株価である230ドルとほぼ一致している。
(forbes.com原文)