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2024.12.12 18:30

グーグル、AIエージェント搭載「メガネ型デバイス」発表 Gemini 2.0採用

グーグルが発表したAIエージェント搭載メガネ型デバイス(YouTubeのスクリーンショット)

グーグルのDeepMindのプロダクトマネージャーのビボ・シュウは、「私たちは、このデバイスが生成AIのエクスペリエンスを提供するための最もパワフルで直感的なツールの1つだと考えている」と語った。

頓挫したGoogle Glassの登場から約12年

スマートグラス分野の先駆者であるグーグルは、12年前のGoogle Glassでインターネット接続が可能で、ビデオ撮影やグーグル検索が可能なウェアラブルデバイスを実現したが、この取り組みはプライバシーへの懸念から大きな反発を招いた結果、頓挫していた。

それから10年以上が経過した今、このようなデバイスに対する見方は、以前ほど敵対的ではなくなった。フェイスブックの親会社のメタは、2023年9月に動画撮影が可能なスマートサングラスのRay-Ban Metaを米国市場で発売し、今年9月には、拡張現実(AR)とAIを活用したOrionと呼ばれるメガネ型デバイスを発表した。また、アップルも昨年、拡張現実と仮想現実(VR)の要素を組み合わせたヘッドセット、Apple Vision Proを発売し、スナップチャットやマイクロソフトも同様の製品を発売している。

グーグルは、Google Glassの失敗以来、スマートグラスの開発に慎重になっているが、2年前の年次開発者会議Google I/Oではリアルタイム翻訳を行うメガネを披露していた。同社の新たなメガネ型デバイスの発表は、昨年リリースしたGeminiの1周年のタイミングと重なっている。

グーグルはまた、AIを使って簡単なプログラムを生成したり、バグを修正したりする「Jules」という実験的なコーディングエージェントも発表した。さらに、別の新たなツールとしては、グーグルのAIエージェントをウェブに拡張する「Project Mariner」を発表している。このツールは、「スプレッドシートにまとめた企業名をもとに各企業のメールアドレスを検索して一覧を作成する」といった複雑な操作を自動で実行できるという。

「当社は、過去1年間で周囲の世界をより深く理解し、複数のステップを先読みして、ユーザーの監督の下で行動するエージェント的なモデルの開発に投資を行ってきた」とグーグルのCEOのスンダー・ピチャイはブログ投稿で述べた。彼はまた、同社の新たなAIエージェントが「当社のユニバーサルアシスタントのビジョンに近づくものだ」と付け加えている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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