北米

2024.12.11 17:30

メディア王マードック家の内紛、長男の「独占支配」を裁判所が却下

ルパート・マードックと長男のラクラン(Photo by Jean Catuffe/GC Images)

マードックは昨年、ニューズ・コープとフォックス・コープの会長を辞任したが、現在もこの両社の取締役に名を連ねている。彼の会社は数十年にわたり、保守派の政治活動を支援しており、近年はFOXニュースを通じてドナルド・トランプを支持してきた。

マードックの「最愛の息子」

マードックは昨年、FOXニュースの一部の解説者が虚偽であると知りながら選挙の不正を主張する発言をしていたことを認めた。この件で、投票システム会社のドミニオンが名誉毀損訴訟を提起し、FOXニュースは、最終的に7億8750万ドル(約1190億円)を支払うことで和解した。この和解の決定は、ニューズ・コープの会長でフォックス・コーポレーションのCEOを務めるラクランによって監督された。
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ラクランは、生涯を通じて父のメディア帝国で働いており、関係筋が昨年Vanity Fairに語ったところによると、彼は長年、マードックの最愛の息子と見なされてきたという。

オーストラリア出身のマードックは、父の死後に22歳で最初の新聞を相続した。彼は1950~60年代にオーストラリアとニュージーランドで複数の新聞を買収し、後に英国や米国に進出した。マードックは、2019年3月にフォックスの映画スタジオやケーブルテレビ局のナショナルジオグラフィックネットワーク、スター・インディアの持分の大半をディズニーに713億ドル(約10兆8000億円)で売却した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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