バフェットは、約11億5000万ドル(約1773億円)相当のバークシャー株を、自身の3人の子ども、ハワード、ピーター、スージー・バフェットらを含む家族が運営する慈善基金に寄付すると発表した。
自身の保有資産の99.5%を占めるバークシャー株を子どもたちに「徐々に分配する」という意思を再確認したバフェットは、「私は王朝を築くつもりはなく、子どもたちの世代以降の計画を持っていない」と説明した。
2006年に資産の大半を寄付することを誓ったバフェットは、それ以来、自身のバークシャーの持ち分の56.6%を寄付したと25日に明かした。
現在94歳の彼はまた、遺産の分配計画の更新を発表し、遺言で、現在66歳から71歳の3人の子供たちの身に、万が一の事態が起きた場合に備える「後継管財人」をそれぞれ指名したことを発表した。この3人は、バフェットの死後に資産を分配する際に、全会一致の決定を下す必要があるという。
「将来の意思決定は、3人の存命中の人物の健全な脳によって行われる方が、死者の手に委ねられるよりもより良いだろう」とバフェットは説明した。
フォーブスは、生涯で600億ドル(約9兆2519億円)以上を慈善活動に寄付したバフェットを、史上最大の慈善活動家だと推定している。彼は、自身と同様に1000億ドル(約15兆4200億円)以上の資産を保有する、マイクロソフト共同創業者のビル・ゲイツが会長を務めるゲイツ財団に430億ドル(約6兆6306億円)以上を寄付している。
ネブラスカ州出身のバフェットは、1500億ドル(約23兆円)の資産を保有しており、世界で6番目に裕福な人物とされている。彼の資産は、10年前との比較で2倍以上に増加しているが、世界一の富豪であるイーロン・マスクの保有資産、3300億ドル(約50兆8860億円)の半分に届いていない。
史上最も尊敬される株式投資家の1人であるバフェットはまた、25日の書簡で彼のような超富裕層以外にも適用可能な遺産相続に関する助言を提供した。「子どもたちが成熟した年齢になれば、彼らに遺言の内容を読ませた上でサインすることをお勧めする。そうすれば、あなたが死んだ後に、彼らはその内容に疑問を抱かないだろう」と彼は述べていた。
(forbes.com 原文)