アート

2024.11.17 12:00

バスキアとウォーホルの自画像、同じオークションで異例の共演

アンディ・ウォーホルによる自画像。2019年イギリス・ロンドンのサザビーズにて撮影 (Photo by Tristan Fewings/Getty Images for Sotheby's)

アンディ・ウォーホルによる自画像。2019年イギリス・ロンドンのサザビーズにて撮影(Tristan Fewings/Getty Images for Sotheby's)

ウォーホルの2枚組の自画像は、それぞれにサインと制作年が入れられている。チェックのシャツにダークカラーのジャケットを着た自画像は、不安感を抑える方法としてロールプレイを好んだ「ウォーホルらしい」ユニークな表現になっているという。エンゲレンは、「その人柄を、まさに適切に表現している」と評価している。

また、バスキアの自画像は、102×178cm。ウォーホルの自画像は縦横102×102cm。同じ入札者が競り落とせば、非常にバランス良く並べて展示することができそうだという。

過去の所有者たち

フィリップスがロサンゼルスのプライベート・コレクションの中から入手する以前、バスキアのこの自画像は、2016年6月にロンドンのクリスティーズで競売にかけられ、ニューヨークのムグラビ・アート・コレクション(Mugrabi Collection)が480万ドル(当時の為替レートで約5億2200万円)で落札していた。

また、2000年にはニューヨークのクリスティーズで米俳優ジョニー・デップが57万8000ドル(同、約6230万円)で競り落とし、大きな話題となった。

2016~2017年にはミラノにある美術館ムデック(Mudec)で、2018年にはロンドンのバービカン・アート・ギャラリーで展示された。

一方、ウォーホルの自画像も、フィリップスがプライベート・コレクションから入手。1981年にニューヨークのギャラリー、ピーダー・ボニエが購入し、その後1996年6月にロンドンのサザビーズで、約23万ドル(同、約2500万円)で落札された。

1999年にロンドンのアンソニー・ドフェイ・ギャラリーで、2004年にエディンバラのスコットランド国立近代美術館、ドイツ・ハノーバーのシュプレンゲル美術館で公開されている。

forbes.com 原文

編集=木内涼子

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