2024.11.01 17:00

失恋の傷心を「癒やす」旅、最も適した目的地は香港

香港のビクトリア・ピーク(太平山)からの眺望(Shutterstock.com)

失恋はしたくてするものではないが、その経験は人として成長するきっかけとなり、自分自身を心から大事にするまたとない機会にもなる。失恋すると旅に出る人が多いのは、それゆえだ。慣れ親しんだ環境を離れ、見ず知らずの土地を訪れるというのは、畏敬の念を胸に抱きつつ着実に前進できる最良の方法なのだ。米作家エリザベス・ギルバートの回想録『食べて、祈って、恋をして』が世界的なベストセラーとなり、映画化されてヒットしたのは必然といっていい。

さて、それでは失恋から立ち直るのに最適な旅行先はどこだろうか。仏パリや伊ベネチアといった人気観光都市は、まちがいなく候補から外れる。婚約したばかりの幸せいっぱいなカップルたちが仲良くそぞろ歩く街中は、最も避けたい場所だろう。

調査会社Journo Reportの新しい調査結果によると、失恋して独り傷心旅行に出かけた人が心の痛手を癒やすのにうってつけの都市は、香港だそうだ。この調査では、失恋を乗り越えるのにふさわしいと客観的に評価できる場所を見つけるため、世界80カ所以上の観光地を分析し、外国人旅行者数、安全指数、1人当たりのホテルや食事の価格、ナイトライフ事情、単身世帯数といった主要な指標を比較した。

香港・テンプルストリート(廟街)の夜市(Shutterstock.com)

香港・テンプルストリート(廟街)の夜市(Shutterstock.com)

1位の香港は総合スコア59.5を獲得した。一人旅でも非常に安全で、他の都市と比べて飲食費がかなり安上がりに済むところが、この街の人気の理由となっている。屋台を食べ歩き、名物の麺料理や菠蘿包(パイナップルパン)に舌鼓を打つうちに、どんな失恋も気づけば過去の話になっているはずだ。また、香港には毎年約3000万人の旅行者が訪れるが、これは今回のランキング対象都市の中で最多だった。

2位には、総合スコア59.01で英ロンドンが入った。バーやナイトクラブの数は香港の3倍に上るが、物価ははるかに高い。ただ、ホテルのシングル利用価格は香港より少し安いので、食費がかさむ分は十分に補える。年間旅行者数は約2000万人で、香港の3分の2にとどまるものの、それでもかなり多くの旅行者と交流できる。

英ロンドンのウェストミンスター宮殿とビッグベン(Actium / Shutterstock.com)

英ロンドンのウェストミンスター宮殿とビッグベン(Actium / Shutterstock.com)

3位は米ニューヨークだった。宿泊料金こそランキング中でも屈指の高さだが、傷心旅行の行先を米国内で探すなら訪れて損はない街だろう。トップ5の残り2都市にはスイスのチューリヒと韓国ソウルが、それぞれ安全性の高さと宿泊料金の安さを評価されてランクインした。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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