食&酒

2024.10.11 18:45

音楽と酵素でおいしい日本酒をつくる、オンキヨーの技術力

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老舗オーディオメーカーのオンキヨーは、長年培った「音」の技術を医療や食品などの分野に生かす研究も行っている。その音楽振動技術で熟成させた「加振酒」は日本酒ファンの間では有名だ。そのオンキヨーが、猛暑により品質不良となった高温障害米からでもおいしい酒を造る技術を開発した。

高温障害米で酒を造ると、通常の米を使った場合と比較して酒粕の重量が増える。米のデンプン質がよく溶けきらないためで、そのぶん味が落ちる。そこでオンキヨーは、加振酒の研究の一環として金沢大学の尾関健二教授と共同で「高温障害米に対する酵素剤及び振動技術の作用」の研究を開始した。
この酒のために作曲され演奏された交響曲を発行中のタンクに長期間聴かせた「交響曲・獺祭 ~磨~」。10月12日から14日まで東京の秋葉原で開催される「Tokyo SAKE Collection 2024」で販売予定。

この酒のために作曲され演奏された交響曲を発行中のタンクに長期間聴かせた「交響曲・獺祭 ~磨~」。10月12日から14日まで東京の秋葉原で開催される「Tokyo SAKE Collection 2024」で販売予定。

その結果、消化酵素と加振動技術により高温障害米のデンプン質を溶かせることを突き止め、特許を出願。この研究成果は「日本全国の酒蔵を悩ませている高温障害米の問題の解決の一助となるもの」とオンキヨーは話している。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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