セレブラスとはどんな会社か
以前にも私の記事を読んだことがある人なら、セレブラス・システムズと、そのCEOであるアンドリュー・フェルドマン(私とは12年来の知り合いだ)、そして彼らのAIコンピューティングへの独創的なアプローチであるウェハー・スケール・エンジン(WSE)を私が高く評価していることを知っているだろう。そのアイデアは非常に明快で、抗しがたい魅力を持っている。基本的なアイデアは、ウェハーをチップに切り分け、高帯域幅メモリ(High Bandwidth Memory、HBM)を使ってパッケージングし、ボードに搭載してコンピュータに組み込み、そして何百ものチップを高価なネットワーク経由で相互接続する代わりに、ウェハー上に存在するチップを直接相互接続してしまうというものだ。これがウェハー・スケール・コンピューティングであり、今後5年間で巨大なトレンドになると私は考えている。さらに、セレブラスはHBMを必要とせず、オンチップSRAM(チップ内の高速メモリ)を使用し、外部のストリーミングウェイトサーバーで補完している。もちろん、ウエハー全体を冷却し、電力供給するのは難しく、ウエハー上には必ず欠陥が発生する。しかし、それでもこのアプローチの計算性能は魅力的で、成功しないはずがない。ただし、ソフトウェアがきちんと整備されていればの話だが。