宇宙

2024.10.03 10:30

火星に起源不明の奇妙な「シマウマ石」NASA探査車が発見

NASA火星探査車パーシビアランスが2024年9月13日に撮影した、黒と白の縞模様の岩石「フレイヤ・キャッスル」の画像(NASA/JPL-Caltech/ASU)

NASA火星探査車パーシビアランスが2024年9月13日に撮影した、黒と白の縞模様の岩石「フレイヤ・キャッスル」の画像(NASA/JPL-Caltech/ASU)

米航空宇宙局(NASA)の火星探査車パーシビアランスが、9月13日に驚くべき岩石を発見して以来、火星ファンはその話題で持ちきりになっている。探査車から地球に送信されてきた未処理画像には、砂塵に覆われた地面の上にある、黒と白の縞模様の岩石が写っている。この「シマウマ石」のような外見の火星の岩石は、これまで他に知られていない。研究者はこの奇妙な岩石に関して、考えられる説明をいくつか挙げている。
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パーシビアランスは現在、ジェゼロクレーターの縁を登っている。ここは古代の湖や河川がかつて存在していた領域だ。今回見つかったのは、幅が20cmほどの岩石だ。探査車の運用チームは当初、岩石を遠くから発見した後、探査車にコマンドを送信して、より接近した画像を撮影させた。チームは、グランドキャニオンにある岩峰の名前にちなみ、縞模様の石に「フレイヤ・キャッスル」という愛称をつけた。

周囲の地形とは際立って異なる特徴を持つため、関心を集めるのも当然だ。運用チームの一員で、米パデュー大学の博士課程学生のアタナシオス・クリダラスは、9月23日に発表されたミッション最新情報の中で「この『シマウマ石』が何である可能性があるかをめぐって、インターネット上ではすぐさま憶測が飛び交ったので、いろいろな説をおもしろく読ませてもらった」と記している。宇宙生物学者のナタリー・カブロルは、岩石の画像をX(旧ツイッター)で共有し、「これは大騒動に発展しそうだ!」と述べている。コメント欄では、花崗岩、片麻岩、大理石や他の地球で見られるよく知られた岩石にどのように類似しているかをめぐる議論が巻き起こった。
クリダラスは、この岩石を調査している科学チームからの見解をいくつか共有している。「この岩石は、ジェゼロ・クレーター内で、そしておそらく火星全体でも、これまでに確認されたどの岩石とも異なるテクスチャー(色や模様などの表面の様相)を持っている」と、クリダラスは記している。「岩石の化学組成に関してわかっていることは限られているが、初期の解釈は、この縞模様が火成作用や変成作用で形成された可能性があるというものだ」と、クリダラスは続けた。火成岩は火山活動に関連する一方、変成岩は、熱、圧力、流体やそれらのエネルギーの組み合わせによって形成される。
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翻訳=河原稔

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