宇宙

2024.10.03 10:30

火星に起源不明の奇妙な「シマウマ石」NASA探査車が発見

この岩石は、どこか別の場所に由来するものと思われ、より高いところから転がり落ちてきたのかもしれない。パーシビアランスの行程では現在、クレーターの縁を登坂中なので、フレイヤ・キャッスルに似た岩石がもっと見つかる可能性もある。特徴が一致する露頭をパーシビアランスが発見し、岩石の起源を特定する助けになるより詳細な調査を行うことを、NASAは望んでいる。

NASA火星探査車パーシビアランスが2024年8月22、25、26日にジェゼロ・クレーターの縁を登る途中で撮影した斜面の画像。この3日間で約160m走行し、約35m上昇した(NASA/JPL-Caltech)

NASA火星探査車パーシビアランスが2024年8月22、25、26日にジェゼロ・クレーターの縁を登る途中で撮影した斜面の画像。この3日間で約160m走行し、約35m上昇した(NASA/JPL-Caltech)

パーシビアランスはこれまで、古代の生命の可能性を示唆する驚くべき岩石などの地質学的な驚異の数々を発見してきた。2021年に火星に到着して以来、はるか昔の火星に微生物が生息していたかどうかを解明するための探査活動を続けている。その目的のために、岩石サンプルを採取して、密閉されたチューブ内に保管している。NASAは、より詳細な調査のためにチューブの一部を地球に持ち帰りたいと考えているが、サンプルリターンミッションの計画は深刻な予算問題に直面している。

パーシビアランスが収集したサンプルを今後どうするかは、まだ未定かもしれないが、現在進行中の火星探査については引き続きしっかりと実行されている。パーシビアランスはわずか数年のうちに、ジェゼロ・クレーター内の水の歴史に光を当て、太陽系内の生命への理解を変革する可能性のある岩石を調査し、息をのむような画像を数えきれないほど地球に送り届けてきた。フレイヤ・キャッスルは、科学者が今後解明すべき新たな謎だ。この謎は、このまま解明されないままかもしれないが、あるいはパーシビアランスがジェゼロ・クレーターの縁を登り切れば、より明らかになるかもしれない。

forbes.com 原文

翻訳=河原稔

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事