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2024.09.25 11:00

歯から見える「幸せな長寿社会」口腔ケアで目指す医療費削減と生産性アップ

「口腔の健康状態を良好に保つことは『死亡および身体機能障害リスクの低減』や『ウェルビーイングの増進』に寄与する」という論調が注目を集めつつある。岡山市を拠点にして日本の歯科DXに挑戦する企業、東和ハイシステムに話を聞いた。


世界経済フォーラムが立ち上げたオーラルヘルス・アフィニティ・グループは、口腔の健康が重要なグローバルヘルス・アジェンダであるという認識を普及し、持続可能な開発目標の中心に口腔の健康行動を据えることを目的としている。「歯の健康を疎かにしたままでSDGsは進まない」というメッセージといえよう。

口腔疾患が世界に与えている影響とは

2024年5月23日には、世界経済フォーラムにて『口腔保健への投資に関する世界的なコミットメント』と題する白書が発表された。同白書によると、糖尿病、脳卒中、心疾患、呼吸器疾患、がんの一部などが起こる根本原因に口腔疾患が挙げられるだけでなく、「口腔疾患に伴う直接的なコスト」と「罹患(りかん)したことによる間接的なコスト」が毎年7,100億ドル以上に及ぶという。また同白書では「口腔疾患が仕事の能力に影響するか?」という問いに対し、家計・収入別では低所得者層で29%、年齢別では若年層(18〜34歳)で28%が「する」と答えたデータも公表している(※1)。

「白書は『各国政府、民間組織、市民社会などの口腔保健への取り組みと積極的な投資が経済的合理性に合致している』とも訴えています。国や社会を挙げて、赤ちゃんから老人までの人生の長いスパンで『歯周病予防や治療に代表される口腔機能の管理』を行っていくことは、国民の健康寿命延伸やQOL(生活の質)向上につながると考えています。口腔機能の管理は、そうした延伸や向上によって個人の『生きる幸せ』を増進するだけでなく、今後ますます少子高齢化に拍車がかかる日本において『医療費の削減』に貢献し、社会全体の『労働生産性向上』にも寄与するでしょう」

今、サステナブルな未来をつくることに本気で取り組んでいる企業のリーダーに共通するもの。それは、社会や国家、世界規模で思考する力ではないだろうか。地球に存在する課題や日本のあるべき姿を考えることから自社のビジネスを創造し、成果を挙げる。岡山県にて1978年に東和ハイシステムを創業し、現在は代表取締役を務める石井滋久もまた、そうしたリーダーのひとりと言えるだろう。

AI・音声シリーズのリリースで希望を提示

「口腔機能の管理が『人々の幸せの増進』『医療費の削減』『労働生産性の向上』につながるとすれば、その戦略的・実践的基地になるのが全国で約6万6,000を数える歯科医院だと言えます。歯科衛生士の不足といった大きな逆風も吹くなかで、全国の歯科医院の現場において生産性を上げていくことこそ、日本の明るい未来の起点になるのです」

サステナブルな未来に向かうための革新的ソリューションとして、東和ハイシステムは2023年3月に「AI・音声電子カルテ統合システムHi Dental Spirit AI-Voice(以下、AI音声電子カルテ)」を新たにリリースしている。

「東和ハイシステムと日立製作所の協創で生まれた『AI音声電子カルテ』は、音声認識対応の電子カルテ統合システムとして歯科業界でブレイクスルーを起こしています。患者の予約から診察時の音声による電子カルテ操作、患者との会話の音声記録、会計処理まで、すべてを一元管理できる画期的なシステムです。東和ハイシステムは、すでに16年に非音声版の電子カルテ統合システムをリリースしています。その技術をベースにして、歯の部位・病名・処置・薬品・材料などに関する約24万に及ぶ用語をカバーしたAIによる自然言語処理技術を積み上げることで、ようやく完成したのが『AI音声電子カルテ』なのです」

イノベーションは一日にして成らず。東和ハイシステムは1986年に歯科医院専用のレセプトシステム(診療報酬明細書の作成)を手がけて以来、常に歯科医師・患者の立場に立ち、真に現場で求められるシステムを開発・販売しようとする姿勢を貫いてきた。07年には、業界に先駆けて電子カルテソフトを完成させている。これまでの一日一日の歩みが今日の革新につながっているのだ。

「さらに、23年8月には歯周病検査の国際基準であるWHO(世界保健機関)やFDI(国際歯科連盟)の方式に対応した『AI・音声歯周病検査システムPerio chart Pro.Voice(以下、Pro.Voice)』をリリースしています。AIの音声認識によって、従来は検査と記録でふたりがかりになっていた歯周病検査がひとりで完結できるようになり、大幅な時間短縮を可能にしました。短縮された時間を患者とのコミュニケーションやカウンセリングに充当することで、歯周病予防への意識や顧客満足度が高まり、定期的なメンテナンスの促進につなげることができます。すなわち、歯科医院にも患者にも非常に大きな利点をもたらすソリューションなのです」

日本には10万を超える歯科医が存在している。しかし、実は日本歯周病学会から「歯周病専門医」と認定された歯科医は直近のデータで「1,177人」(全体の1.2%、22年12月31日時点)しかいないという(※ 2)。この現状は、未来に向けての大きな課題となっている。

一般的な歯周病検査から歯周病専門医レベルまでを網羅する「Pro.Voice」は、歯科業界全体の意識の底上げにも寄与するに違いない。しかも、25年度からは国民皆歯科健診の制度が始まる。今後、歯周病検査に代表される歯科医療ニーズが大きく顕在化する流れに向かっているのだ。「『Pro.Voice』は来院患者だけでなく、さまざまな理由で来院できない患者への訪問診療の現場でも機能します。寝たきりの患者の死因で上位になっている誤嚥性肺炎も口の中の細菌が肺や気管支に入って炎症を起こすことが原因のひとつとされています。『Pro.Voice』の存在は、地域医療の充実に意欲的な歯科医にとって希望の光になりうると考えています」

その希望を増強するべく、東和ハイシステムは今夏、さらに新たな光明を発表している。

「新たに『AI・音声サブカルテSub Karte-Voice』をリリースしました。歯科医院は患者のあらゆる情報を共有するために、日々の処置内容・会話内容・患者の変化などを手書きで記したメモ用紙をサブカルテシステムとして使用しています。ところが、これには『他人が読みづらい』『紛失・置き忘れが多い』『保管する場所が足りない』といった悩みがありました。そこで、訪問診療先も含めていつでも・どこでもリアルタイムに情報を共有し、歯科技工指示書のデジタル化も可能にするシステムを開発したのです」

本年8月7日に発表された24年9月期第3四半期決算短信によると、東和ハイシステムは自己資本比率91.4%、売上高経常利益率30.7%、売上高純利益率20.9%という高水準を維持している。これまでに積み重ねてきた想いと行動は今、市場で評価されていると言えるだろう。

「いつまでもおいしいものを食べることができ、旅行にも行ける。『好きなこと』『得意なこと』『人の役に立つこと』に、もっとチャレンジできる。私は、世界有数の長寿国・日本にそうした『生きる幸せ』が満ちる日を想い描いています」

19世紀のSF作家ジュール・ヴェルヌは「人が想像できることは、必ず人が実現できる」という言葉を遺した。すべては、イマジネーションから始まるのだ。明るい未来は、すでに始まっている。

※ 1:「The Economic Rationale for a Global Commitment to Invest in Oral Health」
※ 2:2024年4月2日発行 日本歯科新聞

東和ハイシステム
https://www.towa-hi-sys.co.jp/


いしい・しげひさ◎1945年生まれ。78年、東和レジスター岡山販売(現・東和ハイシステム)を設立。2016年に歯科業界初となる非音声版電子カルテ統合システムをリリースするなど、日本の歯科DXをけん引。20年12月25日、東証スタンダード市場に上場を果たした。

Promoted by 東和ハイシステム / text by Kiyoto Kuniryo / photograph by Shuji Goto / edited by Akio Takashiro

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