「けれども、帰宅してスーツケースを開けても、旅先の雰囲気やロマンを本当に思い出させてくれるものは1つもなかった。持ち帰った記念品はどれも、さほど意味のない単なるガラクタにしか思えなかった」
「そうして私は、何よりも思い出に残る記念品とは、物理的なスペースをあまりとらないか、お金がさほどかからないものであることに気づいた」とドノバンは続ける。「いちばんの思い出になる品は、形をもっておらず、体験を通じて味わった冒険の神髄や精神をとらえたものだ。近頃は、何を持ち帰るべきかを、以前よりずっと意識するようになった」
典型的な土産物店で売られている品物よりも、ずっと深い意味があって、単なるモノではない記念品がほしい。そんなふうに思っている人に向けて、考え抜かれたアイデアをいくつか提案しよう。外国旅行中にできるだけ手軽に思い出作りをしようと心がけている、旅好きな人たちからのアドバイスだ。
感動的な写真を撮影する

「キューバのハバナでは、公園でチェスに興じる高齢紳士の写真。イタリアのトスカーナ地方では、朝日の暖かな色彩をとらえた1枚。こうした写真があれば、心から感動した瞬間が、直感的によみがえってくる。よく言われるように、1枚の絵(写真)は、1000の言葉、いや1000の思い出に値する」
撮影した動画を1本にまとめる

「動画を見れば、旅先での思い出が鮮やかによみがえり、追体験できる。活気にあふれた市場や、日常生活を送る地元の人たち、すばらしい風景など、旅先の雰囲気を余すことなくとらえた動画をつなぎ合わせるようにしている。現地の空気をそっくりそのまま、ボトルに詰めるような感じだ」
レシピを集める

「私は小さなノートを常に持ち歩いており、地元の人と交流するチャンスをつかまえては、料理のレシピや材料を書き留めるようにしている。言葉の壁は関係ない。Google翻訳と、身振り手振りがあれば十分だ」