5個旅団以外に、AS-90などの榴弾砲を運用する第49独立砲兵旅団が、クルスク州の戦場から50kmほど離れたウクライナ北部スーミ州スーミ市近郊に布陣している。また、このエリアに第27ロケット砲兵旅団が展開していることもほぼ確実だ。
なぜかと言えば、クルスク州方面に対して米国製の高機動ロケット砲システム(HIMARS)が活発に戦闘を行っているらしいからだ。ウクライナ軍でHIMARSを運用している部隊は第27ロケット砲兵旅団しかない。ウクライナ軍のHIMARSはGPS(全地球測位システム)誘導のM30/31ロケット弾を80kmくらい先までの目標に向けて発射できる。
コーングループは9日、クルスク州の戦場に向かうロシア軍の車列がHIMARSで攻撃される様子とみられる映像をウクライナメディアに公開した。車両に乗っていた部隊は、州内で総崩れになりつつある防御線の増援に向かっていたとみられる。
Drone footage of the Ukrainian HIMARS strike that destroyed a Russian convoy, causing dozens of casualties last night in Rylsk, Kursk Oblast. pic.twitter.com/gPi2LJ6trz
— OSINTtechnical (@Osinttechnical) August 9, 2024
A russian convoy destroyed by a HIMARS strike near Rylsk, Kursk region 👌
— Anastasia (@Nastushichek) August 9, 2024
Previously, 7 burned units of equipment. The highway is completely blocked by flaming cars, and partial detonation of ammunition can be heard. A lot of soldiers died in the broken column. 13 tented military… pic.twitter.com/guUMMCMeLh
砲撃による接近阻止は、ウクライナ軍の作戦で最も大きな危険のひとつを軽減する。レヒが現時点で最も懸念されることに挙げる「前線のウクライナ軍部隊がロシア側によって孤立させられる危険」だ。
ロシア側は、ウクライナ軍の砲撃を切り抜けて侵攻部隊の主力への補給線を攻撃できるようにならない限り、侵攻部隊を孤立させることはできない。そして孤立化が1日遅れるごとに、兵力を増やしているウクライナ側はクルスク州での支配地を広げ、固めていくことになる。
(forbes.com 原文)