欧州

2024.07.27 09:00

包囲されたウクライナ軍部隊が突破に成功 旅団司令部の指導力欠如も露呈

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ウクライナ東部ドネツク州アウジーウカ北西のプロフレス村のすぐ北でロシア軍にほぼ包囲された翌日、ウクライナ軍第31独立機械化旅団の2個大隊は難しい決断を下した。
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第1大隊と第3大隊は24日、救援を待つのでなく、自ら戦って包囲を突破することにした。第31旅団のほかの部隊と、近傍の第47独立機械化旅団が突破を支援したようだ。

ウクライナの調査分析グループ、ディープステート(DeepState)は25日、「砲兵部隊、航空偵察部隊など関連部隊の連携した支援と、現場の将校らの指揮によって、第1大隊と第3大隊の兵士らは総勢で包囲を突破できた」と報告した(編集注:ディープステートによると24日に完全に包囲されていた)。

脱出に成功したことで、数百人いた可能性もある兵士らは死亡したり、捕虜になったりする危険を免れた。また、ロシアの政権にプロパガンダ上の大きな勝利を与えずにも済んだ。とはいえ、プロフレス方面のウクライナ軍部隊の根本的な問題であるリーダーシップ(統率力や指導力)の欠如は対処されていないままだ。
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ウクライナのシンクタンク、防衛戦略センター(CDS)の25日の作戦状況評価によると、プロフレス方面ではロシア軍機が「戦術後方に強力な空爆を行った」あと、ロシア軍部隊が先週から前進し始めた。混乱のなかで、この方面に配置されているウクライナ軍の旅団のひとつ、おそらく第110独立機械化旅団か第111独立領土防衛旅団が総崩れになった。

もっとも、失態を演じたのはその旅団の下士官や兵卒ではなく、幹部たちだった。ウクライナの戦場記者ユーリー・ブトゥソフは、最大の問題は「わが軍の作戦行動の管理と組織化」だと伝え、「指導力が弱い旅団が攻撃を受ければ、限られた防御線ですら保持できない」と警告している。

ウクライナ軍部隊が逃げ惑うなか、ロシア軍第1軍団の数個自動車化狙撃連隊はその機に乗じて1週間で6km前進し、プロフレスを占領した。村の北にいたウクライナ軍第31旅団の2個大隊も駆逐した。
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翻訳・編集=江戸伸禎

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