政治

2024.07.17 12:00

アンドリーセン・ホロウィッツ創業者2名、トランプ支持表明

(写真左)マーク・アンドリーセン(Photo by Craig T Fruchtman/Getty Images)

ベンチャーキャピタル大手、アンドリーセン・ホロウィッツ(略称a16z)の共同創業者であるマーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツの2人は、トランプ前大統領を支持するPAC(政治活動委員会)に政治献金を行う意向だと、複数のメディアが7月16日に報じた。これにより、彼らは、トランプの再選を支援するハイテク業界の大物の群れに加わった。

ニュースサイトのThe Informationによると、アンドリーセンとホロウィッツはa16zの社員にトランプに献金する意向を伝えた。2人はその後、トランプを支持する理由を詳しく説明した90分間のポッドキャスト番組を公開した。匿名の情報筋がAxiosに語ったところによると、2人はトランプ政権下において暗号資産の規制緩和が進むことを期待しているという。

推定保有資産が19億ドル(約3000億円)のアンドリーセンとホロウィッツは、歴史的に左派寄りのシリコンバレーでここ最近数を増やしている、トランプを支持するハイテク大手の経営者の集団に加わった。

トランプ支持派の中で最も注目すべきは、世界で最も裕福な人物であるイーロン・マスクだ。彼は、13日のトランプの暗殺未遂事件の直後に「トランプを全面的に支持する」と発言し、ウォール・ストリート・ジャーナルは15日に、マスクがトランプのPACに毎月約4500万ドルを献金する意向だと報じていた(マスクは、この記事がフェイクニュースだと反論した)。

英紙フィナンシャル・タイムズによると、ここ最近トランプに政治献金を行ったテック業界のビリオネアには、パランティア共同創業者のジョー・ロンズデールやウィンクルボス兄弟、テスラの幹部で投資家のアントニオ・グラシアス、セコイア・キャピタルのダグラス・レオーネらが含まれている。

さらに、トランプを支持する意外なビリオネアの中には、投資家のビル・アックマンやネルソン・ペルツ、ゲームストップCEOのライアン・コーエンなどが含まれている。

ペイパルとパランティアの共同創業者であるピーター・ティールは、以前トランプを支持していたが、先月は「トランプのスーパーPACには一切献金をしない」と発言した。しかし、彼の投資会社ミスリル・キャピタルで働いていたJ.D.ヴァンスは、トランプの副大統領候補に指名された。

アンドリーセンとホロウィッツは、コインベースやインスタグラム、OpenAIなどへの初期投資で巨額のリターンを上げた。アンドリーセンは、フェイスブックの親会社であるメタの取締役を務めている。

2人が設立したa16zは、スペースXの投資家としても知られ、2022年にマスクが当時ツイッターと呼ばれていたXを買収する際には資金を援助するなど、マスクの帝国と密接な関係を持っている。

トランプが、暗号資産業界の追い風になるという2人の見方は、市場でも共有されている。トランプ勝利の可能性が高まる中、ビットコインの価格は3日間で10%以上上昇した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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