バーバリーは今年に入ってから株式市場価値の3分の1以上を失い、FTSE100(ロンドン証券取引所に上場する銘柄のうち時価総額上位100銘柄)から転落する危機に瀕していると報じられている。この再建計画は、6月下旬のZOOMを使ったオンラインミーティングで従業員に知らされたという。影響を受けた従業員は解雇を受け入れるか、あるいは現在の職に再応募する必要があると伝えられた。
その結果、バーバリーは45日間の協議を開始し、主に同ブランドの英国オフィスで数百人の雇用が削減される可能性があることを示した。労働組合の幹部は現在、同社従業員の一部と、人員削減の合意に向けた調整を行っている模様だ。
最終的に何人の従業員が影響を受けることになるのかはまだ確認されていないが、この計画では最大で400人の職が危機にあると従業員は考えていると、英国では報道機関が広く報じている。
そもそも、どこでうまく行かなくなってしまったのだろうか? 1990年代、バーバリーはその象徴的な「ノバチェック柄」とともに高級英国ファッションを代表する存在だった。1997年に社長兼CEOに就任した米国人経営者のローズ・マリー・ブラボーは、クリエイティブディレクターを務めた英国人デザイナーのクリストファー・ベイリーとともに、その先見的なリーダーシップによって、尊敬されているが伝統的な英国の富裕層向けファッション企業から、世界的な大手高級ブランド企業へとバーバリーを変えた。
ブラボーは10年ほどCEOを務めてから、バーバリーの副会長に退いた。後任のCEOとなったアンジェラ・アーレンツは2006年から2014年までバーバリーの指揮を執った後、バーバリーを退職してアップルに移った。