アジア太平洋地域の売上高は第4四半期の17%減によって鈍化し、通年ではわずか3%増に留まった。また、バーバリーが流通の管理を強化することから、今会計年度の上半期には卸売売上高が約25%減少すると見られている。
実際、バーバリーは以前の驚異的な成功の余波にしばらく苦しんでいる。特徴的なチェックのデザインはどこでも見られるようになり、特別な魅力が失われ始めた。その上、2018年には、売れ残った製品がグレーマーケットに流れて販売されるのを防ぐために、2860万ポンド(約59億円)相当の売れ残り品を破棄処分していたことが明らかになり、環境問題に関わる非難を浴びることになった。
2018年までの5年間で9000万ポンド(約185億円)相当のバーバリー製品が廃棄され、不機嫌な株主は売れ残った商品を値引き価格で個人投資家の株主に提供することはできなかったのかとの疑問を投げかけた。バーバリーは売れ残った在庫を焼却したことは認めたが、専門の焼却炉を使用することで発生するエネルギーを再利用できるようにしたと主張した。
株主は、株価の低迷によってさらに不機嫌になった。昨年見られた回復は短命に終わり、過去5年間でバーバリーの株価は半分以下に、この1年では約3分の1に下落している。しかし、今回の人員削減の発表によって、株価はわずかに回復した。
多くの国際的高級ブランドが、世界的な消費環境の悪化に警鐘を鳴らす中、バーバリーは早急にブランドの魅力を取り戻す必要がある。
(forbes.com 原文)