明治は、2022年、廃棄される部分が多いカカオを丸ごと使い切り、カカオの価値を高めて生産農家に還元することを目標に「ひらけ、カカオ。」プロジェクトを発足し、さらに2023年、食品以外のカカオ製品のブランド「CACAO STYLE」を立ち上げてカカオの廃棄物を使った商品開発を進めている。その一環として、食品廃棄物から新素材を作る東京大学発スタートアップfabula(ファーブラ)と共同開発したカオハスクのベジタブルコンクリートが、関西・大阪万博会場の「ギャラリーwest」の屋根材に採用された。
fabulaが開発するベジタブルコンクリートは、食品廃棄物を乾燥、粉砕して熱圧縮して作られる。たとえば白菜を材料としたベジタブルコンクリートは、通常のコンクリートの4倍の曲げ強度があるという優れたものだ。厚さ5ミリで30キログラムの荷重に耐えられる。材料によって強度ばかりか、色や感触や「香り」が違うが、それらを組み合わせることで、さまざまな特徴の素材ができるという。今回、それが関西・大阪万博の建物に採用され、その建材としての可能性が試されることになる。
プレスリリース