海外

2024.06.17 15:00

テンセントやソフトバンクも支援する「AI創薬スタートアップ 」が香港で上場

同社の顧客には、ファイザーやジョンソン・エンド・ジョンソン、シノ・バイオファーマシューティカルの子会社である正大天晴、香港のビリオネアである李嘉誠が築いたCKハチソン・ホールディングスのバイオテクノロジー部門であるCKライフサイエンスなどが含まれる。

昨年は434億円の損失

しかし、研究開発への投資がかさんだことで、2023年の純損失は前年の18億元(約390億円)から20億元(約434億円)に拡大した。Xtalpiは、海外での事業拡大と株式報酬費用の増加により、2024年も赤字が続くと予想している。

ソフトウェア・アルゴリズムは次の大型薬の開発プロセスをスピードアップし、開発費用を劇的に下げることができると考えられており、AI創薬市場は急拡大している。ボストン・コンサルティング・グループが昨年6月に公表した調査結果によると、製薬大手やハイテク大手は過去10年間で180億ドル(約2兆8000億円)以上をこの分野に注ぎ込んだという。しかし、今のところ大きな臨床的成功を収めた企業はない。

一方、新薬の開発に近づいている企業もある。香港とニューヨークを拠点とするインシリコ・メディシンは昨年、希少な肺疾患である特発性肺線維症を治療する新薬候補の臨床試験に進んだと発表した。同社も香港でのIPOを申請し、非公開の資金を調達した。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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