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2024.06.14 12:00

イーロン・マスクへの「約8兆円の巨額報酬」が株主総会で承認

Apu Gomes/Getty Images

Apu Gomes/Getty Images

テスラの株主は米国時間6月13日に開かれた定時株主総会で、イーロン・マスクCEOに対する約500億ドル(約7兆8000億円)の報酬パッケージを承認した。
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今年始め、デラウェア州の衡平法裁判所判事であるキャスリーン・マコーミックはマスクに対する報酬パッケージを「不可解なもの」と評し、無効とする判決を下しており、同社はこの投票の結果を上訴における材料の一部として使う可能性が高い。

加えて、テスラの株主はデラウェア州からテキサス州へ法人登記を移転することも承認した。これは、報酬パッケージが無効とされたことを受け、「絶対にデラウェア州で会社を設立するな」とX(旧ツイッター)に投稿したマスクが推し進めたものだ。

この報酬パッケージはマスクに業績マイルストーンに応じてストックオプションを付与するというもので、その報酬はテスラの株価によって変動する。そのテスラの株価は、今年始めから約27%下落している。

また、同総会ではマスクの弟であるキンバル・マスクと、「メディア王」として知られるルパート・マードックの息子、ジェームズ・マードックがテスラの取締役に再任された。

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テスラの株価は13日の取引時間中に190ドルの高値をつけるなど急騰したが、終値は182.47ドルとなった。これにより、マスクの純資産は2128億ドル(約33兆4000億円)に達したとフォーブスは推定している。

マスクは株主総会で自身の健康状態について質問され、彼は「この7カ月の間に2人の殺人鬼が私と他の大勢の人々を殺そうとしてきた」と話した。身の危険を感じ、色紙などにサインをするのをやめたと彼は言う。「よそよそしい態度にならざるを得ない。そうなりたくないが、賢明なことなように思う」

今回の投票の結果は、裁判所が下した判決を覆すものではない。マコーミックは、マスクとテスラの取締役会の密接な関係を指摘し、同社は株主の利益を守っていないと述べた。マスクの報酬パッケージが最終的に確定するためには、弁護士費用の支払い手段が定まらないことから延期されていた上訴の結果を待たなければならない。コロンビア大学のゾハー・ゴーシェン法学教授は、テスラによる上訴が失敗した場合、今回承認されたものよりも減額された報酬パッケージを同社が再提案するという結果になる可能性があると指摘する。

今回承認された報酬パッケージが実際にマスクに与えられれば、同氏の持分比率は現在の13%から22%まで引き上がる。マスクは、テスラで人工知能を開発するには25%の持分が必要だと述べていた。 (forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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