開設が計画されているのは「テキサス証券取引所(TXSE)」。保有するTXSEグループのプレスリリースによると、「完全に電子化された全米規模の証券取引所」として、すべての投資家と公開された資金へのアクセスを求める企業の市場アクセスを拡大することを目標に掲げる。リンクトインの紹介によれば、テキサス証券取引所は2023年に創業された。
このニュースを最初に報じたウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、テキサス証券取引所はプライマリー上場とデュアル(重複)上場の両方を呼び込み、上場投資商品(ETP)も誘致したいと考えている。
プレスリリースによれば、テキサス証券取引所はこれまでに1億2000万ドル(約188億円)の資金を調達しており、年内に米証券取引委員会(SEC)に登録を申請する方針だ。地元紙ダラス・モーニングニュースは、新証取はすでにダラスに本社を構えており、およそ100人を雇用する予定だと伝えている。
複数のメディアの報道によると、2025年に取引を開始し、2026年に最初の上場を受け入れることをめざしている。
TXSEグループの創業者であるジェームズ・リーは「テキサスの好調な経済や米南東部各州の力強い経済・人口成長は、企業、ひいてはテキサス証券取引所に素晴らしい機会を与えてくれます」とリンクトインへの投稿で述べている。
地域証取は失敗の過去
地域証券取引所は過去にもあったが、あまり成功しなかった。WSJによると、シカゴ証券取引所やフィラデルフィア証券取引所など、その多くはニューヨーク証券取引所かナスダックに統合されている。ニューヨーク証券取引所は、ニューヨーク州で株式取引に金融取引税を課す案が出ていた2020年後半、電子取引システムをテキサス州のダラス・フォートワース地域に移すことを一時検討していた。だが結局、移転は見送られ、この課税案も実現しなかった。