EV三輪車に特化したEVスタートアップ、EVジェネシスは、グリーンテック開発スタートアップのPXPと共同で、カルコパイライト型太陽電池を屋根に配置したEV三輪車を開発した。PXPが提供するカルコパイライト型太陽電池は、シリコンの代わりにカルコパイライトという化合物半導体を使った太陽電池で、従来のものより発電効率が高いうえに、非常に薄いフィルム状なので、自動車のボディーのような曲面に沿って貼り付けることができる。
このEVは家庭用電源から充電もできるが、天気がよければ充電をしなくても1日に15〜20キロメートルを走行できるので、その限りにおいては二酸化炭素を排出しない理想のEVだ。3人乗りで、普通免許で運転できる。道路交通法上は側車付軽二輪車(サイドカー付きのバイク)に分類される。車検や車庫証明は不要というお手軽な乗り物だ。
EVジェネシスは、「電動三輪車のポテンシャル、それがもたらす環境への低負荷、移動の自由度の高さ」に魅了され、EV三輪車という独自セグメントの構築を目指している。同社は、利用要件に合わせてEV三輪車をオーダーメイドしてくれるユニークな自動車メーカーだ。EV三輪車は四輪のEVよりも低電圧で走行できるため電気系統がシンプルで、設計の自由度が高い。小型軽量で安価、そのうえ充電不要(エネルギー代がタダ)のオーダーメイド車となれば、さまざまな場面でモビリティーに変革を引き起こすだろう。
現在、PXPが開発中のカルコパイライトとペロブスカイトを重ねたタンデム太陽電池を使えば、太陽光だけで最大30キロメートル走行できるようになるとのことで、登場が待ち望まれる。
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