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2024.05.20 11:00

【米国株ウォッチ】ブラックロックはS&P500に出遅れで割安水準?

McGregor/LightRocket via Getty Images

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機関投資家や個人顧客に対し、各種投資運用サービスおよびテクノロジーサービスを提供する米国の投資運用会社、ブラックロック(ティッカーシンボル:BLK)の年初来リターンは、同期間のS&P500種株価指数の11%上昇に比べてごくわずかだ。さらに、米国時間5月17日の終値は812.22ドルで、私たちが推定するBLKの目標株価914ドルを約12%下回っている。

株価パフォーマンス

現在の金融情勢を背景に、BLKは2021年1月初旬の720ドル台から現在株価水準まで約15%上昇した。しかし、BLKの上昇は一貫しているとは言い難い。2021年のリターンは27%、2022年はマイナス23%、2023年は15%だった。これに対し、S&P500のリターンは2021年に27%、2022年にマイナス19%、2023年に24%であり、BLKは2022年と2023年にS&Pを下回っている。

決算分析

2024年第1四半期決算で、ブラックロックの発表は市場予想を上回った。これは主に基本報酬(投資顧問料、管理報酬、証券貸付料の合計)が8%増加したためだ。さらに、投資顧問サービスの実績報酬はほぼ4倍の2億400万ドル(約318億円)となり、これにテクノロジー・サービス収入と代行手数料が続いた。さらに、当四半期の平均運用資産残高(AUM)は前年同期比14%増の10兆1800億ドル(約1586兆円)となった。コスト面では、粗利益に占める営業費用の割合が大幅に低下し、営業利益率は35.8%(前年同期は33.9%)となった。当期純利益は前年同期比36%増の15億7000万ドル(約2446億円)となった。
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2023年通期の売上高は178億6000万ドル(約2兆7000億円)とわずかに減少した。これは主に、代行手数料および基本報酬の減少によるもので、テクノロジー・サービス収入の伸びを相殺した。さらに、営業費用の対売上高比率は上昇した。しかし、このマイナス影響は営業外収益の増加によって相殺されている。その結果、調整後の純利益は前年同期比6%増の55億ドル(約8571億円)となっている。

今後の行方

私たちの予想では、2024年第2四半期の決算も同様の傾向が続き、ブラックロックの収益は2024年度通期で203億ドル(約3兆1000億円)に達すると予想している。また、同社の調整後純利益は約59億ドル(約9194億円)となり、GAAP(一般に公正妥当と認められた会計原則)ベースの年間EPS(1株あたり当期純利益)は40.05ドルとなると予想する。これに23倍弱の倍率を加え、私たちが算出したBLKの目標株価は914ドルとなった。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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