欧州

2024.04.30 10:30

ウクライナの新作ドローン「ニンジャ改」、ロシア領に1000km忍び込む

ドローンに変身したニンジャは、航続距離を伸ばすためにキャビン内に燃料タンクを増設したと考えられる。ただ、その分、積載重量が増え、積める爆弾の量は減っているだろう。今回のドローンはおそらく片道飛行で、発進した場所からで言えば1300kmくらい飛んだところで墜落したとみられる。

そもそも、ニンジャ改造ドローンはセンサー類や通信機器、自動操縦装置、爆発物などを入れても、コストはせいぜい数十万ドルだろう。1発数百万ドルする巡航ミサイルと比べるとかなり安上がりだ。

つまり、ウクライナがこのドローンを再利用する説得力のある理由はあまりない。片道でロシアに送り込み、航空基地や工場、製油所など価値の高い目標を攻撃するだけで十分だろう。ロシア当局を困らせるだけでもコストに見合う。

ウクライナがニンジャ改造ドローンを手元に何機準備しているのかを推測するのは難しい。ニンジャは1991年以来、少なくとも1600機がライセンス生産されているとされる。かなりの数だ。

パイロットのマシュー・ブールダンは、ロシアがウクライナに対する戦争を拡大した2022年以降、新たなニンジャを買うのは難しくなっていると述べている。「理由はお察しください」とも。

ウクライナ政府は自国企業からニンジャを買えるだけ買って、それをすべて自爆型ドローンに改造していると思われる。

forbes.com 原文

翻訳・編集=江戸伸禎

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