コロナ禍が空けてようやく訪日観光客が復活してきたものの、地震によって訪日旅行への影響があるのかどうか、JTB総合研究所が12の国・地域で調査している。
それによると、訪日旅行をしたいという人は、12の国・地域全体で71.9%。特に東南/南アジアが82.0%ともっとも関心を持っているという結果になった。欧米豪では60.0%と少し低い結果となっているが、20代は68.0%と7割近いので、若い人ほど関心があるようだ。
「関心があって、行きたい」と回答した人にのと反動自身による訪日旅行、北陸地域への訪問について聞いたところ、「ここ1~2年は日本旅行を控えたくなった」が全体で23.8%いたものの、「地震のニュースで北陸地域を知り、関心を持った」が26.3%、「北陸地域を旅行する際の、現地の状況についてもっと知りたいと思った」も27.7%といずれも上回っている。また、欧米豪は「特にない」が30.7%でもっとも多く、他の地域に比べ気にしないという人が多い傾向にあった。
訪日旅行でしてみたいことを聞いてみると、「自然景観を楽しむ」「本場の日本料理を食べる」「日本の伝統的な郷土料理を食べる」がいずれも50%以上で、ついで「温泉」「日本文化の体験」が続いている。地域別で見てみると、東アジアは食への関心が高く、東南/南アジアはファッションやコスメ、欧米豪は日本文化への関心が比較的高いようだ。
能登半島地震によって、訪日旅行を控える人も2割程度いたものの、地震の報道で北陸に興味を持った人も多く見受けられるため、観光に訪れてお金を多く落としてくれることで、復興の助けになるかもしれない。北陸新幹線も延伸され、これまで以上に行きやすくなっており、これから夏にかけて訪日観光客が多く訪れることを期待したい。
出典:JTB総合研究所「令和6年能登半島地震と訪日旅行への意識12か国・地域調査」より