ロボット開発企業テムザックは、昨年、耕作放棄地を利用したWORKROID農業の実証実験を行った。「雷鳥1号」が水田に米の種を直蒔きし、センサーによる水位と水温の遠隔管理、雷鳥1号による雑草抑制、さらに放水で害獣を追い払う雷鳥3号の活躍により予定どおりの量の米を収穫できた。通常ならこれだけの米を収穫するのに必要な人間の労働時間は500時間以上になるが、ロボットたちのおかげで18分の1の29時間で済んでしまった。収穫した800キログラム弱の米は米粉に加工され「雷粉」として食品業者や飲食店に提供された。
今年は、当初の予定どおり、この耕起アタッチメントによって田植え前の準備もロボット化する。また、収穫用のアタッチメントも開発中で、これまで計画どおりにロボット化が進められてきたことを考えると、実現性は高い。
テムザックは、耕作放棄地を人の手をかけずに大規模に復活させることを目指している。また、ロボットやセンサーが管理する「土地に張り付かない農業」を提唱し、農業のロボット化のみならず、収穫した米粉の流通販売をも含めた農業の6次産業化の仕組み作りにも取り組んでいる。
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