「e-メタン」のメリットとデメリット 大阪ガスらが国際アライアンス設立

プレスリリースより

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水素と二酸化炭素を原料として液化天然ガスの代替となる合成メタンのなかでも、グリーン水素などの非化石エネルギー源を使ったものを「e-メタン」(イーメタン)と呼ぶが、現在もっとも現実的で持続可能な代替エネルギーとして注目されている。大阪ガスなどエネルギー企業7社は、「e-NG Coalition」(イーエヌジー・コーリション)というe-メタンの市場創出を目的とした国際アライアンスの設立合意を発表した。

水素と二酸化炭素からメタンを作る技術をメタネーションという。資源エネルギー庁は、ガスのカーボンニュートラル化の中心にカーボンニュートラルなメタネーションを想定し、2050年には90パーセントをe-メタンとする考えを示している。e-メタンは、燃焼したあとに出るのは製造時に使った二酸化炭素なので、カーボンニュートラルとなる。また、主成分が液化天然ガスと同じなので、液化基地、受入基地、パイプライン、消費機器など、既存の都市ガスインフラがそのまま使える。天然ガスと混ぜて使うことも可能なので、切れ目のない転換が可能で、そのためのコストがかからないという大きなメリットがある。

ただし問題はコスト。広く普及してくれなければコストダウンは望めない。そこで、消費者、事業者から政府関係者まで、すべての利害関係者にe-メタンの利点を提唱し、e-メタンの世界的な認知度向上と市場創出、取引促進の働きかけを行うことを目的にe-NG Coalitionが設立されることになったわけだ。ちなみにe-NGは、欧米でのe-メタンの一般名称である「エレクトリック・ナチュラルガス」の略。

参加企業は、代表幹事にベルギーのTES、幹事は東京ガス、大阪ガス、東邦ガス、三菱商事、エンジー(フランス)、センブラ・インストラクチャー・ネットゼロHD(アメリカ)、トタルエナジーズ(フランス)となっている。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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