2024.03.19 11:30

1912年に沈んだ豪華客船「タイタニック号」再現計画、豪富豪が再始動

タイタニック2号のイメージ図(ブルースターライン)

パーマーは不動産投資家で、政治家でもある。2013〜2016年に豪連邦議会議員を務め、国内でのさまざまな活動に多額の寄付をしてきた。2018年に登録された統一オーストラリア党を立ち上げ、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)中には、ロックダウン(都市封鎖)やワクチン義務化に反対する活動を展開した。同党は2022年に登録抹消された。
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パーマーは2012年に初めてタイタニック2号の計画を発表したが、シティックとの訴訟を抱える中、2015年に中止された。ガーディアンはプロジェクトに必要な資金が「枯渇した」と報じた。3年後にプロジェクトは再開されたが、再び頓挫。このほどの記者会見でパーマーは、2回目の中止はパンデミックとクルーズ業界の操業停止が理由だったと説明した。

3回目の挑戦となる今回は、船の設計と海洋エンジニアリングを手がけるフィンランドのデルタマリン、船舶管理のVシップス・レジャー、そして豪華客船「クイーン・エリザベス2」や「クイーン・メリー2」を手がけたスウェーデンのデザイン会社、ティルバーグ・デザインと提携している。デルタマリンは、タイタニック2号が現代の安全・建造規制に適合するよう、計画をレビュー中だ。

ブルースターラインによると、タイタニック2号での体験はタイタニック号に似たものになるが、その裏で航海技術はアップグレードされ、安全手順も近代的なものになる。船にはディーゼルエンジンが搭載されるが、石炭で動いていたタイタニック号のように4本の煙突も備える。
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ブルースターラインは、処女航海後にタイタニック2号が就航する航路についての詳細を明らかにしていない。同船は大西洋を横断する大半のクルーズ船舶より小型だが、定員はほぼ同等だ。たとえば、米セレブリティ・クルーズは、乗客定員2158〜3400人のクルーズ船を十数隻運航している。米カーニバルクルーズラインや米ロイヤル・カリビアン・クルーズも同様だ。大西洋横断の定期船運航で知られ、クイーン・メリー2を運航するキュナード・ラインが使用している船舶の乗客定員は2081〜2996人となっている。

タイタニック2号は全長約268m、幅約32mとなる見込み。現時点で最大のクルーズ船であるアイコン・オブ・ザ・シーズは全長約364m、幅約65mと、幅はタイタニック2号の倍だ。クイーン・メリー2は全長約345m、幅約41m。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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