「keep looking」を意味する社名のKlook は、体験型の旅行アクティビティを予約できるサービスとして人気を高めており、昨年12月にアナウンスしたシリーズE+ラウンドで2億1000万ドル(約316億円)を調達した。ベッセマー・ベンチャー・パートナーズが主導したこのラウンドには、タイのアユダヤ銀行のフィンテック部門やシティ、JPモルガン、HSBCなどの大手銀行も参加し、累計調達額は9億ドル(約1350億円)を突破した。
Klookは最新の評価額を明かしていないが、2018年に2億ドルを調達した際に評価額が10億ドルを突破し、香港では稀なユニコーンになっていた。同社は、2024年にIPOを計画中と報じられたが、その件についてのコメントを拒否した。Klookの既存出資元には、ソフトバンクのビジョン・ファンドやセコイアキャピタル・チャイナが含まれている。
ベッセマーのパートナーのブライアン・ウーは「アジアは世界最大規模のエクスペリエンストラベル市場であり、このカテゴリのリーダーであるKlookは、今後も成長を続け、次世代の強力なプラットフォームになるのに最も適した立場にある」と述べている。
Klookは、新たな調達資金をプロダクトの革新やマーケティング、生成AIの導入に充てると述べている。同社は、Google CloudのAI機能を用いて10言語を翻訳し、アクティビティの説明文の自動生成を行うほか、顧客サービス用チャットボットのK.Aiを強化するとしている。