シヤチハタが中小企業の経営者と決裁者500人を対象に「中小企業のDX化推進に対する意識調査」を実施した。それによると、全社的に取り組んでいない企業は8割近く。推進の意向があると答えた経営者は5割を超えたものの、DXに対するイメージのトップ3は「ハードルが高い」、「アナログな企業には難しい」、「自社には苦手な分野だと思う」と苦手意識が示された。
DXに取り組んでいない、または部分的にしか行っていないと答えた経営者にその理由を尋ねると、「コストがかかる」、「デジタルのわかる人材がいない」、「従業員の高齢化」がトップ3に入った。ここには、DXしたくてもできずに歯がゆい思いをしている経営者も含まれるだろう。自社がアナログ体質、老舗企業だから難しい、自社のサービスや商材的に難しいといった、たしかにDXが困難な業種や企業形態もあるようだ。しかし気になるのは2割近くあった「とくにない」だ。
さらに、DXしたくないと明確に拒否感を示す経営者にその理由を尋ねたところ、4割を超えてトップになったのが「とくにない」だ。理由がないということは、DXとは何か、DXをして何の得があるのかを理解していないために、まわりで騒がれて押し付けられて、やらない企業はダメだみたいな雰囲気に拒絶感を抱いているのではないかと邪推する。
そもそも、約7割がIT化とDXの違いを理解していない。IT化とは、アナログな作業をデジタルに置き換えることで、紙の書類でやっていた仕事をパソコンに置き換えるといった単純なこと。DXは、デジタル技術を駆使して従来の業務方法を抜本的に見直して効率化することを言う。
こうした状況は、数年前からほとんど変わっていない。そこをきちんと説明して、その企業に合ったDXを提案して、何がどうよくなるのかをわかってもらう努力が必要だ。
プレスリリース