欧州

2024.01.31 12:00

英スコットランド動物園からニホンザル脱走、ドローンで追跡中

英スコットランドのハイランド・ワイルドライフ・パークで飼育されているニホンザル(Gail Johnson/Shutterstock)

英スコットランドのハイランド・ワイルドライフ・パークで飼育されているニホンザル(Gail Johnson/Shutterstock)

英北部スコットランドで28日、動物園からニホンザル1匹が脱走し、3日間にわたって逃走を続けている。動物園を運営するスコットランド王立動物学会(RZSS)は30日、ドローンを投入して捜索を行っていることを明らかにした。
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サルが脱走したのは、ケアンゴームズ国立公園内にある動物園ハイランド・ワイルドライフ・パーク。

RZSSによると、逃げたサルはキニューシーという小さな町の中を走り回り、鳥の餌台から盗み食いする様子が目撃されている。

RZSSは30日、上空から熱源を探知できるサーモグラフィーを搭載したドローンを複数台、サルの捜索に投入したと仏AFP通信と英スカイニュースに明らかにした。動物園の職員がサルを捕獲するため町の内外をパトロールしているという。
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地元住民には、サルを見かけても近づかないよう注意が呼びかけられている。

「キニューシー・コング」の愛称で呼ばれるようになったこのサルの脱走に最初に気づいたのは、BBCによると近隣の集落キンクレイグの住民たちだった。自宅の裏口から庭にいるサルを目撃したという男性(49)は「まったく現実離れした光景だった。温泉に入る野生のニホンザルを見たことはあるが、ハイランド地方の自宅の裏庭で出くわすなんて思ってもみなかった」と英紙インディペンデントに語っている。

実は現在、英国で逃走中の動物はキニューシー・コングだけではない。BBCによれば、南西部エクセター近郊の農場直売所で飼われていたウェスという名前のワラビーが今月18日に脱走。地元住民が捕獲を試みているという。

英米の動物園では、この1年間に脱走事件が相次いでいる。昨年5月には英南西部コーンワル州にあるニューキー動物園から、新しく到着したばかりの生後11カ月のレッサーパンダが脱走し、数週間後にニューキーの街中で捕獲された。8月にも、デボン州のパイントン動物園でサルが逃げ出してサイの囲いの中に入り込んでしまい、来園者が避難する騒ぎとなった。

米国でもミズーリ州のセントルイス動物園で昨年2月、メガネグマが2回にわたり囲いを脱走。ニューヨークのセントラルパーク動物園では9月、雌のアシカが一時脱走した。また、テキサス州のダラス動物園では、体重11キロのウンピョウやエンペラータマリン2匹など複数の動物が囲いの中からいなくなり、関与したとされる男が2月に逮捕された。

forbes.com 原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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