11月1日、阪神タイガースとオリックス・バファローズの日本シリーズ第4戦9回裏、バファローズの中嶋聡監督は満塁策に出たが、タイガースの大山悠輔内野手がタイムリーを放ち逆転サヨナラ勝ちを決めた。このとき読売テレビの実況アナウンサーが叫んだ「中嶋監督、満塁策失敗!」に一部のバファローズファンはカチンと来た。タイガースに偏った中継だとプチ炎上したというわけだ。それを受けて、大阪を拠点に活動する芸能ライター、田辺ユウキ氏は、さまざまな社会課題をみんなで考えるサイト「Surfvote」で、スポーツの実況中継は公平中立であるべきかをユーザーに尋ね、意見を求めた。
Surfvoteの投稿は、実況は絶対に中立公平であるべきと考える人が37.7パーセントだったのに対して、少しは偏った実況もおもしろいと思う人が30.2パーセント。さらに完全に偏ってもいいという人が15.1パーセントあったので、中立公平派は分が悪い形になった。メジャーリーグでは球団お抱えのアナウンサーが球団べったりの実況をしているし、オリンピックやサッカーのワールドカップで「日本頑張れ!」を連呼しても誰も文句は言わない。そこまで突っ込むと話がややこしくなるので、適当なところで冷静に議論できるのは、Surfvoteの参加者の理性だろう。
「その他」と答えた人のなかには、実況アナウンスはかならずしも中立公平である必要はないが、視聴者に不快感を与えないプロとして徹底し、両球団へのリスペクトも忘れないでほしいと意見を述べる人がいた。こうした「大人」の意見は実況中継を行う側にも大いに参考になるだろう。インターネットはこうやって使いたい。
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