この後、トルコ議会の本会議が決定を承認する必要があるが、採決の日取りは決まっていない。
スウェーデンのトビアス・ビルストレム外相はX(旧ツイッター)に、同国がこのニュースを歓迎し、NATOのメンバーになることを楽しみにしていると投稿している。
NATO加盟のためには、加盟する31カ国が全会一致で承認する必要がある。トルコとハンガリーのみがスウェーデンの加盟に反対しており、ハンガリーはスウェーデンの申請を承認する手続きをまだ開始していない。
スウェーデンと同じ北欧のフィンランドはともに、ロシアによるウクライナ侵攻の後、歴史的な中立的立場を捨て、2022年にNATOへの加盟を申請した。フィンランドは2023年4月に加盟が認められたが、スウェーデンの加盟申請はトルコとハンガリーがそれぞれ手続きを遅延したため承認が遅れている。
トルコのエルドアン大統領はスウェーデン、フィンランド両国の加盟に反対し、特にスウェーデンに関してはトルコがテロリストと認定しているクルド人グループに寛容すぎることを懸念していた。昨年、トルコ、フィンランド、スウェーデンの3国は、フィンランドとスウェーデンがNATOに加盟し、スウェーデンが新たな反テロリズム法を施行することで合意した。しかし、スウェーデン国内の反イスラム、反トルコ抗議運動の中、承認は18カ月以上停滞した。エルドアン大統領は、米国がトルコにF-16の購入を認めれば、スウェーデンのNATO加盟を承認することを示唆している。
ハンガリーのオルバーン・ヴィクトル首相は先週、ハンガリー議会にスウェーデンのNATO加盟に関する採決を急ぐ「強い意志はない」と語ったとロイターが報じている。ハンガリーの首脳らは、スウェーデンがハンガリーに対し、民主的権利をむしばんでいると不当に批判し、ヴィクトルの権威主義的な傾向をしばしば批判してきたと発言した。ハンガリー議会は、2月中旬に再開すると報じられている。
スウェーデンの加盟が承認されれば、32カ国がNATO加盟国となる。
(forbes.com 原文)