JR福知山線の尼崎駅と塚口駅の間の線路沿いに、ショウワテクノの本社工場がある。その屋根の上の電車からよく見える場所に置かれたこの看板は、「逆遠近錯視」という現象を利用したものだ。立体的に見える絵に、目で見た感覚とは逆の凹凸を加えることで、左右に視点を変えたときに絵が動いて、まるで本当に立体であるかのように錯覚する。昔からトリックアートの手法としてよく使われているので、見たことがある人も多いだろう。
ショウワテクノは「板金加工業という概念に囚われず、かつ今までの技術を活かした新しいモノづくりに取り組んでいきたい」と、関西大学との産学連携事業を開始した。そして試行錯誤の末、デジタル造形技術を活用した錯視文字のフォントやパーツをデザインし、錯視立体図形を容易に作れる仕組みを開発。それを「モジでる」というブランドで事業化した。
現在は業務向けの注文を受け付けているが、住宅の表札など一般向け「モジデル」の販売も検討しているとのことだ。
プレスリリース