ウクライナ軍の第47独立機械化旅団に配備されているM2はこの1カ月あまり、アウジーイウカの北で防衛戦に携わってきた。ステポベからロシア軍後方まで、ロシア兵の多数の死体が絨毯のように広がったのはその火力が一因だ。
ロシア側はステポベの外れまで1.5kmかそこら前進できたが、死傷者は推定で1万3000人にのぼった。ウクライナ側の損耗人数は4桁台前半とみられる。
第47旅団のM2大隊も損害を出している。同旅団は米国の在庫から供与されたM2を190両保有していたが、今夏の南部反攻とアウジーイウカ方面の作戦で約30両を失った。ロシア軍は、ウクライナ軍がステポベ周辺で遺棄したM2を1両鹵獲してもいる。
今後の展開は不透明だ。ロシア軍はつい先週、アウジーイウカ方面の損害を抑え、歩兵による攻撃からドローンによる襲撃にシフトすることを決意したようだった。だが、12日の攻勢はそれと逆行するかたちになった。
ロシア軍は歩兵による集中攻撃を続けるかもしれないが、その場合、ウクライナ軍のM2が反撃し続けることは予想できる。
(forbes.com 原文)