唐揚げブームに乗って一気に増えた専門店だが、帝国データバンクの調べでは、去年までは年間の倒産数が1桁だったのに対して、今年は22件と大幅に増えた。ほとんどが小規模事業者とのことだが、支店やチェーン店を含めると、体感的にはもっと多い。
みんな唐揚げに飽きちゃったのか、と思いきや、今でもスーパーの惣菜コーナーでは唐揚げは人気が高い。ニチレイフーズの調査では、好きなおかずは4年連続で唐揚げが1位になっている。ところが、唐揚げ専門店の価格は、唐揚げチェーン14社の平均が3個でおよそ340円とけっこう高い。それに対してスーパーのお惣菜とコンビニは約220円。冷凍食品となると約171円と専門店の半額だ。こだわりの味とは言え、この価格差は大きい。
さらに、コロナ前にくらべて食用油の価格が1.5倍、輸入鶏肉が2倍に高騰した。そうなると資本規模が大きいスーパーやコンビニが強い。しかもコンビニでは、スーパー並みの価格で揚げたてが食べられる。小規模店舗では値上げもままならず、そんなわけで、残念ながら力尽きてしまったというわけだ。
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