2023.12.03 15:30

110km/hを超えて体感が増す「ロータリー」EVの実力

マツダMX-30 Roary-EV


室内は、クロスオーバーとしては信じられないほど洗練され、成熟しているように感じられる。物理的なボタンやスイッチ類が多用され、インフォテインメント・システムを操作するための大きなロータリーダイヤルも装備されている。中央の8.8インチのディスプレイは非常に画質が良くてシャープだが、画面が狭いため、衛星ナビで何が表示されるかはよく見えない時もある。
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ドライビングポジションは調整可能で、縁の薄いステアリングホイールは握りやすく、回生ブレーキの強さをその場で調整できるパドルを備えている。

リヤの観音開きドアは確かにカッコいいけれど、正直にいうと多少使いににくい。開口部が小さいのでリアに乗り込むのは一苦労だし、小さな窓は開かないだけでなく、光をあまり通さないので、乗員にとっては少し圧迫感を感じるだろう。
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ただ、巨大なBピラーと小さなリアウインドウは、大きな死角も生み出してはいるものの、ブラインドスポット・モニターを標準装備しているので、ドライバーはしっかり360度の視界がいい。

このロータリーEVこそは、マツダが最初に作っておくべきだったMX-30だと思った。ロータリーエンジンが搭載されているおかげで、走りも軽快だし、航続距離も誰も納得できる700km以上。この手のSUVにしては449万円という価格は悪くないだろう。今までロータリーを経験したことのない人にも、ぜひ一回は試して欲しい。

(マツダ MX-30 Rotary-EV主な諸元)
全長:4395mm/全幅:1795mm/全高:1595mm/W.B.:2655mm/重量:1780kg/定員:5名
最大トルク(ネット):260N・m(26.5kg-m)/0-4481rpm/燃料タンク容量:50L
駆動方式:2WD(FF) e-SKYACTIV R-EV
タイヤサイズ:215/55R18


国際モータージャーナリスト、ピーター・ライオンが語るクルマの話
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