OQCは、商用データセンターにOQC Toshikoを併設し、量子とHPCを統合したハイブリッド・コンピューティングという形でサービスを提供する。また、量子コンピューターの広帯域アクセスは、OQCのパートナーであるエクイニクスのグローバル相互接続エコシステムによって安全に行われる。
今回、OQCは、商用サービス提供のニュースとともに、1億ドルのシリーズB資金調達が日本のSBIインベストメントの主導で実施されることも発表した。日本はOQCの最初の国際拠点だと、同社カントリーマネージャーの杉浦敦氏は話す。OQC Toshikoは、日本の時間帯で運用され、「日本およびアジア各国の幅広いユーザーにもっともアクセスしやすいシステムとしてサービスを提供」するとのことだ。ちなみにToshikoという名前は、製品に理系分野で活躍した女性の名前を付けるというOQCの慣例に従い、日本人物理学者、湯浅年子博士から付けられた。
OQCのCEO、イラーナ・ウィスビー氏は「気候変動から創薬の推進まで、世界における喫緊の課題を解決するには、量子コンピューターを人々の手に届け、もっとも優れた頭脳を持つ人々が直接利用できるようにする必要があります」と話している。従来のスーパーコンピューターでは何千年もかかる計算を数分で解くという量子コンピューターは、、「技術や処理の面でパラダイムシフトを起こす」とエクイニクスは説明している。これまで困難だった製薬などの高度なシミュレーションや機械学習を可能にする量子コンピューター技術が、いよいよビジネス分野で活躍することになる。
現在はプライベートプレビュー版として提供されているが、数カ月以内にパブリッククラウドやデータセンターを通じて利用可能になるということだ。
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