同社の成功により、アルトマンは新たなAIフロンティアの顔として、政府首脳や業界首脳の前で、この分野の主要な提唱者、イノベーターとしての地位を確立した。最近では、彼はホワイトハウスのAI技術規制に関する大統領令に助言する役割を果たし、国家安全保障の懸念にも対処した。
エリートスタートアップインキュベーターであるYコンビネーターの社長を務めたこともあるアルトマンは、OpenAI以外にもいくつかのベンチャー企業に関わってきた。彼は高度な球体装置を使って人々の目をスキャンし、ユニバーサルベーシックインカムの創出を目指すことで物議を醸している暗号資産プロジェクト「Worldcoin(ワールドコイン)」の共同創業者でもある。
5月に行われたWorldcoinの社内イベントで、アルトマンは彼のリーダーシップと製品開発に対するアプローチについてほのめかした。Forbesが入手した音声によれば、彼は従業員に対して「規模を拡大して、何が起こるか見てみよう。それが何かがはっきりする前に規模を拡大することは【略】超のつくほど価値がある」と語っている。
米国時間11月15日の午前中もまだ、アルトマンのAIリーダーとしてのイメージは続いていた。彼はサンフランシスコで開催されたアジア太平洋経済協力サミットのパネルに出席し、人類は「今まさに種として自滅への道を歩んでいる」としながらも、人工知能がその解決策になり得ると集まった人々に語っていた。
しかし、米国時間11月17日の午後には、彼はCEOを即刻退任した。彼の退任を発表するプレス声明でOpenAIの取締役会は「サムがOpenAIの創業と成長に貢献したことに感謝する。同時に、私たちは前進するにあたり新しいリーダーシップが必要だと信じている」と述べている。
(forbes.com 原文)