大阪大学大学院基礎工学研究科の大学院生、田畑裕氏を中心に産能研などが参加する研究グループは、金属オキソ酸塩を合成触媒に使って中性条件下で糖を作ることに世界で初めて成功した。中性条件では副反応の制御が可能となる。実験では期待どおり、副反応の制御により糖の生成効率が大きく向上した。
この方法で作られるのは非天然糖、つまり自然界には存在しないものなのだが、微生物によって消費されたことから、生物が食べられるものであることもわかった。
この方法を使えば、食品やバイオ製品の生産現場で糖が必要なときに必要なだけ作れるようになる。「将来的には、バイオ化成品やバイオ燃料、食料の生産など、糖が原料として不可欠なバイオ領域でのゲームチェンジ、ひいては新しいバイオ産業の創出が期待されます」と産能研は話している。
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