ロシアがウクライナに侵攻して1年9カ月近く経つが、戦車の損失のほとんどは2段階攻撃によるものだ。まず、地雷や爆発物を搭載したドローンが戦車を動けなくする。そして大砲やドローン、あるいはその両方が止めを刺す。
ウクライナ軍は同盟国からこれまでに71両のドイツ製レオパルト2を受け取り、うち約13両を失った。損失の大半は地雷とドローンによるものだ。
だがおそらく先週、ウクライナ東部ドネツク州アウジーイウカ郊外でレオパルト2A6を動けなくして破壊したのは、どうやら地雷やドローン、大砲ではなかったようだ。前述のヴォヴァは、発射物がレオパルト2A6の側面に突き刺さるのを空中停止させていたドローンのカメラ越しに目撃した。2000年代に入って生産が始まったレオパルト2A6は、古いタイプのレオパルト2派生型より装甲が厚く、砲身の長い強力な主砲を搭載している。
「戦車はロケット推進式てき弾(RPG)にやられたと思う」とヴォヴァは無線チャンネルでつぶやいた。RPGは携帯式のロケット弾で、使うには標的に近づかなければならない。タンデム弾頭を搭載する最新のRPGが正しい角度で標的に命中すれば、戦車を破壊することができる。
確かに、何かが戦車に激しくぶつかった。ドローンの映像には、レオパルト2A6から煙と炎が広がる様子が映っている。戦車は損傷しただけでなく、おそらく破壊されたことがすぐさま明確になった。
「レオパルトがやられたぞ!」とヴォヴァは叫んだ。「レオパルトが初めて粉砕された!」
レオパルト2に関しては、損傷と破壊を区別することが本当に大事だ。レオパルト2は残存能力が高い。地雷やドローンはレオパルト2を完全に破壊するのではなく、動けなくする。ウクライナ軍の工兵らは何カ月もレオパルトを扱っており、損傷したレオパルトを回収して修理のためにポーランドやドイツに送ることに慣れている。
FULL UNEDITED episode of Ukraine's most advanced Leopard 2A6 being destroyed by Russian forces in Avdeevka yesterday. Some of the crew manages to escape into a nearby Bradley which peels rubber northward to Stepove: pic.twitter.com/C3i2u1N7v6
— SIMPLICIUS The Thinker Ѱ (@simpatico771) November 2, 2023