京都発の着物アップサイクルブランド 技術と思いを次世代へ
北川淑恵|季縁 代表取締役京都生まれ京都育ち。龍谷大学卒業後は半導体企画販促として電子部品メーカーのロームに入社。その後、西洋陶器の絵付け技術等を指導するサロン運営の傍ら、さまざまな京職人の事業をサポートしていたことから、既存の着物をワンピースやドレスなどの洋服へとリメイクする「着物ドレス」の着想を得て、20年に季縁を創業。
日常生活における着物着用の需要が減るなか、タンスや中古市場に眠る高品質な着物をもう一度現代に蘇らせるべく、アップサイクルした着物ドレスを展開するブランド「季縁-KIEN-」のほか、個人から持ち込まれる着物のリメイクに対応する専門サービス「キモノヌッテ-kimononutte-」も運営している。このほか、VIP向けの観光コーディネイトや、神社仏閣でのイベントプロデュースなど、業界を超えて京都の伝統工芸・技術の魅力を世界へ発信中だ。
日本の「ものづくり」を全力支援 多角的キュレーションで素材と人を紡ぐ
宮浦晋哉|糸編 代表取締役留学先のロンドンでファッションメディアやキュレーションを学んだのち、日本全国のテキスタイルが並ぶコミュニティスペース「セコリ荘」を立ち上げる。メディア、マテリアル、エキシビション、エデュケーションの4つの柱での貢献を目指し、2017年に糸編として法人化。
チームで年間200軒以上の産地企業訪問を重ねながら、海外とのBtoBマッチングや、繊維産業界の人材育成の場「産地の学校」の運営、オリジナルプラットフォーム「TEXTILE JAPAN」での情報発信など、多岐にわたる活動で日本の繊維・アパレル産業に貢献している。
起業当初から続く快進撃 NFT活用で文化産業のインフラを創造
吉田勇也|HARTi 代表取締役中央大学在学中にHARTiを創業。現代アーティストのプロダクション事業を展開し、創業から半年足らずで東洋経済「すごいベンチャー100」に選出されるなど、早くから注目を集める。21年からは国内初のアプリ型NFTプラットフォーム「HARTi(R)」を開発・運営。
仮想通貨を持たずにNFTを購入できる機能など「技術」と「芸術」を掛け合わせた独自のサービスで人々に新しい体験を提供している。「感性が巡る、経済を創る」を企業理念に掲げ、新しい文化・芸術市場のエコシステムを想像することで、ウェルビーイングな社会を実現を目指す。
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