気候・環境

2023.10.28 15:00

絶滅・暑さ・地下水の枯渇・宇宙ゴミなど、人類と環境に迫る6つの「転換点」

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人類は人と環境の双方に破壊をもたらす可能性のある転換点に「危険なほど近づいている」と、国連の研究者たちが25日に警告した。来月に迫る国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)を前に、より積極的な行動を求める機運が高まる中、報告書は6つのリスクを指摘している。

国連の学術部門であるドイツの国連大学の研究者たちは、世界が一度超えてしまうとシステムが壊滅し取り返しのつかない結果を招く「転換点」に近づいていると指摘した。

加速する絶滅

絶滅は生命と進化の自然な一部であるが、人間の活動はこのプロセスを自然の速度の数百倍まで加速させていると報告書は指摘している。数十年以内に100万種の動植物が絶滅する可能性があり、重要な種の絶滅は「連鎖的絶滅」や「生態系全体の崩壊」を引き起こす可能性がある。

地下水の枯渇

帯水層にある地下水は、農業に不可欠であり、20億人以上に飲料水を供給しているが、研究者によると、世界の半数以上が、補充されるよりも早く使用されているという。井戸が枯渇すれば、世界の食糧生産は危うくなり「広範囲におよぶ結果」をもたらすと、報告書は警告している。 サウジアラビアのような国はすでに「砂漠をオアシスにする」ことによって、すでに転換点を超えており、インドのような国も急速に転換点に近づいている。

山岳氷河の融解

氷河は世界中の淡水の重要な貯蔵庫であり、乾季の雨不足を補うために雪解け水が利用される。地球温暖化によって多くの氷河が融解しており、研究者たちは淡水の供給が減少していると警告している。

宇宙のゴミ

「宇宙にはゴミ問題がある」と研究者たちはいう。人工衛星やロケットの打ち上げによって地球を周回するゴミの量が増え、地球の軌道を「使用不可能」にする可能性がある。わずかな量の宇宙ごみであっても、大きなダメージを与える可能性があり、通信、航行、気象観測などの重要な機能を担う人工衛星を停止させる危険性がある。
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翻訳=上西雄太

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