コンボイの創業者でCEOのダン・ルイスは、19日の社内メモで「今日が会社の最後の日だ」と従業員に通達し、同社が「次に来るかもしれない戦略的選択肢を模索し、検討している」と述べたとブルームバーグは報じた。
ルイスによると、同社は買収の可能性を模索したが「どの選択肢も会社を現在のかたちで存続させるのに十分ではなかった」という。彼は、コンボイが「大規模な物流不況と資本市場の縮小」に直面し、この組み合わせが潜在的な買い手を取引から遠ざけたと付け加えた。
業界誌のFreightWavesは19日、コンボイの一部の従業員が今月末までは会社を通して福利厚生が受けられるものの、退職金は支給されないと回答したと報じた。コンボイはフォーブスからのコメント要請に即座に応じなかった。
「当社は、数カ月にわたり実行可能なあらゆる戦略的選択肢を検討した結果、この結論を出した」とルイスは書いている。
コンボイは、2022年4月時点で9億2500万ドルを調達し、評価額は38億ドルとされていた。
トラックドライバーと運送会社をつなぐオンラインプラットフォームであるコンボイは、元アマゾン幹部のルイスによって2015年に設立された。ウーバーのトラック版のような役割を果たす同社は、数千台のトラックの中から最適な車両をマッチングし、行き先が同じ荷物を束ねることで、効率的な輸送を実現していた。
コンボイは、ベゾスやゲイツ、アル・ゴアの投資会社のGeneration Investment Management、スコットランドの投資会社ベイリーギフォード、Tロウ・プライスなどから出資を受けていた。
FreightWavesが報じたところによると、コンボイの事業停止の発表は、同社がすべての出荷をキャンセルしたという18日の発表に続くものという。コンボイは8月に事業の売却を模索し始め、ウォルマート、アマゾン、マースクなどが候補に挙がっていた。ブルームバーグによると、サンフランシスコを拠点とする物流フォワーダーのフレックスポートも今週初め、従業員の20%を削減すると発表した。
(forbes.com 原文)