アドビが買収したFigmaとの戦い
この方向転換は、今のところ成果を上げているようだ。Framerの顧客には、シリコンバレーで人気のEメールアプリSuperhuman.comや、バイトダンス傘下のLarkなどが含まれる。「顧客が抱えている真の問題を解決し、ウェブサイト構築を迅速化したため、われわれはすぐに多くのユーザーを獲得することができた」とファン・ダイクは言う。Meritech Capitalが主導したシリーズCラウンドには、アトミコやアクセルなどの既存投資家が参加した。新たな資金を獲得したボックとファン・ダイクは、海外への事業拡大を目指し、ウィジェットの構築や、人工知能(AI)を搭載したウェブサイト翻訳機能の追加を計画している。
Framerは今後、米国の大手企業との厳しい競争に直面することになる。同社と同じくアクセルとメリテックが出資するWebflowの評価額は、2022年3月のシリーズCラウンドで40億ドルに達した。また、アドビは昨年9月にコラボレーティブ・デザインのスタートアップであるFigmaを200億ドルで買収する計画を発表した。
しかし、Framerはこれらの競合との戦いを恐れていないようだ。「ウェブサイトの設計と構築を一緒にすることで、ウェブサイトの作り方が変わる。将来は、全てのウェブサイトがこの方法で構築されるようになるだろう」とファン・ダイクは語った。
(forbes.com 原文)