そうした電子コミックサービスの利用状況について、オリコンが「電子コミックサービスについての満足度調査」を実施し、結果を公表している。
まず、電子コミックサービスの利用状況として、「無料で読んでいる」が61.5%に上っている。年代別に見てみると、10代は93.8%とほとんどが無料で読んでおり、年代が上がるにつれ、その割合は減り、50代では50.5%が有料とほぼ半々になっている。
では、課金するに至ったきっかけとして、「試し読みでと続きが気になったとき」が74.8%でトップ、続いて「目当ての作品があったとき」で52.1%、「キャンペーンやセールなどでお得に購入できたとき」が26.8%となっている。試し読みから課金へ至る人が多く、作品を作る側も最初の物語の展開が勝負だといえよう。
利用頻度は、「ほぼ毎日」が44.9%とトップで、「週に2~3日」が23.2%、「週に4~6日」が16.3%と続いている。年代別に見てみると、意外と若者より年代の高い人のほうが利用頻度は高く、課金利用することで読める作品が多いことから、利用頻度が高くなっているのではと推測する。
各サービスはWebブラウザとアプリで読めるが、71.6%の人がアプリからで、スマホでの利用や使い勝手から、アプリの方が優勢なのだろう。
また、ページをめくるスクロール方向については、「横読み」派が48.9%でもっとも多く、「こだわらない」が31.3%、「縦読み(WEBTOON)」派が11.3%となっている。
電子コミックサービスは通勤・通学時間の暇つぶしに利用するという人は多く、市場的には巨大であるものの、こうした調査をもとに、ターゲット層によって課金させる作品づくりを心がけていかないと、サービスを維持していくのは難しいかもしれない。
出典:オリコン「2023年 オリコン顧客満足度調査 電子コミックサービス」より