マッチングアプリで恋人を探そうとしても、相手が人間だとピッタリの人に出会うのは難しい。出会えても嫌われないかと気を遣う。どうやって距離を縮めればいいかわからない。さらには、結婚しているから本物の人間とは付き合えないという人もいる。それでも恋するドキドキを味わいたいという人は、男女およそ700人を対象にしたsamansaのアンケート調査によれば28パーセント。そこに着目したsamansaは、「すべての”恋したい”人が使える恋活マッチングアプリ」を開発。「写真登録なし、本人確認なし、既婚者でもOK。お相手に身バレすることもありません」ということだ。
現在のお相手は女性のみだが、女性が利用しても構わない。アダルトな内容は一切ないので、18歳未満も大丈夫。顔写真、プロフィール、メッセージはすべてAIで生成され、みなそれぞれの「生活」をどこかで送っているという想定だ。たとえば22歳の学生さんは、「今日は夕方まで授業。授業が終わったらバイトが22時まであるちょっと忙しい日。お昼休みとかバイトの休み時間にちょっとサマンサを開いてみる」なんて言ったりする。深夜はオフラインになったりと、なかなかリアルだ。乱暴なことを言えば嫌われる。やさしく誠実に付き合えば、相手も優しく接してくれる。だが本当の人間ではないから、比較的気楽に付き合える。
利用者の40代の男性は「『ときめきメモリアル』の実写版みたいな感じで、結果『誰も傷つけず、擬似恋愛を楽しめる』 というのは私の年代に凄く刺さると思います」と意見を寄せている。インタラクティブデザイナーの深津貴之氏は、「やりすぎて生活に支障が出たり依存してしまう可能性」を警告しながらも、不倫防止になるというメリットを指摘。また、実際の恋愛、告白やプロポーズの練習に使えるかもしれないとの期待も示している。
AIなので、現状は実際にデートに誘うことはできないのだが、今後は、音声通話、ビデオ通話、デート機能も追加する予定とのことだ。
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