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2023.08.25 14:00

メタがEUの新規制に対応、FBとインスタのフィードを変更

Tada Images / Shutterstock.com

欧州連合(EU)のデジタルサービス法(DSA)への対応を求められたメタ(旧フェイスブック)は、期限の数日前になってEU圏内のユーザーのフィードに変更を加えた。

EUは、超大規模プラットフォーム(VLOP)に指定したサービスに対し、パーソナライゼーションをオフにして、アルゴリズムに操作されないフィードをユーザーに提供することを求めている。

TikTokは8月初めに、このルールに従い、For Youフィードのパーソナライゼーションを停止し、13歳から17歳のユーザーを、パーソナライズされた広告の配信対象から除外した。

メタの国際問題担当プレジデントのニック・クレッグは「DSAは、欧州のテック企業だけでなく、EUで活動するすべてのテック企業にとって大きな意味を持つ」と述べている。

メタがDSAの基準に従うことで、EU域内のユーザーは、自分がフォローしているアカウントのインスタグラムのストーリーズやフェイスブックのリールを、時系列順に閲覧できるようになり、検索結果も、パーソナライズされたものではなく、入力した単語のみに基づく結果が表示されるようになる。

メタはまた、DSAに準拠するために広告ライブラリの機能を拡張し、広告を掲載した日付やターゲティングに使用したパラメータの詳細などを確認可能にすることで、透明性を向上させる。広告は1年間保存される。

同社はまた「Why Am I Seeing This(なぜ私はこれを見るのか)」機能に基づき、フェイスブックとインスタグラム向けに22種類のシステムカードを公開している。これらのカードには、人工知能(AI)システムがコンテンツをランク付けするシステムの詳細や、利用可能なカスタマイズオプションが記載されている。

さらに、研究者のためのライブラリとAPIを用意し、公開されているコンテンツの検索やフィルタリングを可能にする。「これらのツールは、フェイスブックとインスタグラムで公開されているコンテンツへの最も包括的なアクセスを提供する」とクレッグは述べている。

メタは、このような取り組みを通じて、DSAの基準を守る姿勢を見せている。

「当社のような大規模プラットフォームに対して、個々のコンテンツを細かく管理するのではなく、報告や監査などを通じて全体の透明性を向上させようとするアプローチは、正しいものと言える」とメタのクレッグは述べている。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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