アジア

2023.08.03 13:00

北京を襲った「140年で最大の集中豪雨」で20人以上が死亡

中国河北省涿州市で台風5号(トクスリ)による豪雨の後、レスキュー隊が救助活動を行った(8月2日)(Photo by Zhai Jujia/China News Service/VCG via Getty Images)

ここ数日、中国の北京を襲った豪雨は、過去140年間で最多の降水量を記録したと中国当局が8月2日に発表した。

北京気象局によると、中国の首都の降水量は7月29日土曜日以降に累計744.8ミリを記録した。同局は、この雨が、記録を取り始めた1883年7月依頼、最大の降水量をもたらしたと述べている。

この豪雨は、先週、中国の南東部を襲った台風5号(トクスリ)の影響で引き起こされたもので、地域に深刻な洪水を引き起こし、少なくとも20人が死亡、数十人が行方不明となっている。首都圏以外では、河北省で洪水が発生し、12万5000人以上が避難中の涿州市で救助活動が行われている。

北京に大雨をもたらした台風5号は、同じ地域に上陸した台風4号(タリム)から10日も経たないうちに中国南東部沿岸を襲い、広東省では約23万人が避難した。

中国はこれらの2つの台風から立ち直ろうとしているが、間もなく3つ目の台風の6号(カーヌン)が中国北東部の海岸に上陸する可能性がある。

ここ最近の一連の台風の前に、中国は猛暑に見舞われていた。新疆ウイグル自治区の辺境の町では先月、気温が摂氏52度を突破し、国内の過去最高記録を更新した。

北米やヨーロッパを含む北半球の他の地域も記録的な熱波に見舞われ、科学者たちは7月としては記録的な暑さになると予想している。世界中の科学者からなるグループは先日、人類の活動による気候変動がなければ、このような世界的な猛暑は「事実上不可能」だと結論づける分析を発表した。科学者たちは、このような猛暑が今後の7月の常態となる可能性があると警告している。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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